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2026.05.20

糸リフトの失敗とは?よくある失敗例・原因・対処法を徹底解説

目次

糸リフトは「切らないフェイスリフト」として人気の施術ですが、ひきつれ・凹凸・糸の透けなど、失敗事例が後を絶たないのも事実です。本記事では糸リフトの失敗パターンを種類別に整理し、原因と対処法・クリニック選びのポイントを詳しく解説します。

この記事でわかること

糸リフトとは?基本をおさらい

糸リフト(スレッドリフト)とは、コグ(棘状の突起)やコーンがついた医療用の特殊な糸を、こめかみや髪の生え際付近から皮下組織に挿入し、顔のたるみやフェイスラインのもたつきを物理的に引き上げる美容施術です。

メスを使った切開を必要とせず、局所麻酔のみで施術が完了するため、「切らないフェイスリフト」「プチリフト」とも呼ばれ、近年急速に普及しました。施術時間は部位・本数にもよりますが、おおむね30分〜1時間程度で完了することが多く、日帰り対応のクリニックがほとんどです。

使用される糸はPDO(ポリジオキサノン)・PCL(ポリカプロラクトン)・PLA(ポリ乳酸)など複数の素材があり、体内で徐々に溶けて吸収される「吸収性の糸」と、溶けずに残る「非吸収性の糸」に大きく分けられます。それぞれ特性や持続期間が異なるため、自分の肌状態や目的に合った糸を選ぶことが重要です。

糸リフトが期待できる主な効果は次の通りです。

一方で、重度のたるみへの効果は限定的であること、効果の持続期間は個人差があること(一般的に1〜3年程度)、ダウンタイムとして内出血・腫れ・引きつり感が数日〜2週間程度出ることもあるという点は事前に理解しておく必要があります。

ℹ️ 注意点糸リフトは高度な技術を要する施術であり、クリニックや担当医師の経験・技量によって仕上がりが大きく左右されます。施術の手軽さから安易に受けることで、後述するような失敗が起こるケースも少なくありません。

糸リフトのよくある失敗例10選

糸リフトで報告される失敗には様々な種類があります。以下に代表的な10のパターンを整理します。ダウンタイムの症状として自然に起こりうるものと、施術のミスや適応の問題によって起こるものがあるため、それぞれを正しく理解しておくことが大切です。

FAILURE 01

顔のひきつれ・つっぱり感

施術直後は麻酔の影響でひきつり感が出ることがあります。通常1週間〜2週間程度で落ち着きますが、1か月以上続く場合は糸の引き上げが強すぎた可能性があります。表情が作りにくい、笑うと不自然な状態が続く場合は要注意です。

FAILURE 02

肌の凹凸・ボコつき

糸のコグ(棘)の引っかかりにムラがあったり、糸が皮膚に対して平行に挿入されなかった場合、皮膚表面に凹凸やボコつきが生じます。2〜3週間で自然に落ち着くこともありますが、それ以降も改善しない場合は修正が必要です。

FAILURE 03

糸が肌から透けて見える

皮膚の浅い部分に糸が挿入された場合や、肌が薄い方が太い糸を入れた場合に、糸が皮膚の外から線状に透けて見えることがあります。触ると糸の感触がわかるケースもあります。

FAILURE 04

左右非対称になる

もともと顔に左右差がある場合に起きやすい失敗です。左右それぞれの筋肉量・たるみ具合・脂肪のつき方を入念に考慮せずに施術すると、術後に左右のバランスが崩れることがあります。

FAILURE 05

効果がほとんど実感できない

糸リフトは切開リフトと比較してリフトアップの力が限定的です。重度のたるみや皮下脂肪の多い方では、施術後に変化をほぼ実感できないことがあります。カウンセリングで適応をしっかり評価することが大切です。

FAILURE 06

仕上がりが不自然・作り顔になる

糸の引き締めが強すぎたり、顔の自然な動きを妨げるほど硬い糸を使ったりすると、表情が不自然になることがあります。引き上げすぎた「作り物感」のある仕上がりになるケースも見られます。

FAILURE 07

腫れ・内出血が長引く

施術後の腫れや内出血自体はダウンタイムの正常な反応ですが、2週間以上続く場合は炎症の長引きや感染症の可能性が考えられます。特に腫れが片側だけ著しく強い場合は要注意です。

FAILURE 08

感染・化膿する

不衛生な環境での施術や、術後のアフターケアが不十分な場合に感染症が起こることがあります。皮膚の赤みや熱感・膿が出るなどの症状が出た場合は早急にクリニックへ相談してください。

FAILURE 09

こめかみ付近の脱毛

糸の挿入経路がこめかみ・髪の生え際付近を通るため、まれに毛根が傷つき、施術部分の毛髪が生えにくくなることがあります。血行不良による一時的なものは回復することがありますが、毛根へのダメージが大きい場合は改善が難しいケースもあります。

FAILURE 10

効果の持続が極端に短い

施術から数か月で効果がほぼ消失してしまうケースがあります。糸の種類・本数・挿入位置が適切でなかった場合や、強いたるみに対して糸の力が不十分だった場合に起きやすい傾向があります。

⚠️ 重要施術直後の腫れ・ひきつり・左右差は、多くの場合ダウンタイムの一時的な症状です。2〜3週間経っても症状が改善されない、または悪化している場合は早めにクリニックへ相談しましょう。

糸リフトが失敗する原因

糸リフトの失敗には、大きく分けて「医師・クリニック側の問題」「患者側の条件・適応の問題」「術後のケアの問題」という3つの原因が絡み合っています。

① 医師の技術・経験不足

糸リフトは、一見シンプルに見えますが、実際には高度な解剖学的知識と繊細な技術を要する施術です。糸を通す深さ・角度・方向・本数・張力を、一人ひとりの顔の構造に合わせて精密にコントロールしなければなりません。経験が少ない医師が施術を行うと、ひきつれ・凹凸・左右非対称などの失敗が起こりやすくなります。

美容医療の需要が拡大する中で、十分な糸リフト経験を持たない医師が施術を行うケースが増えているという指摘もあります。「どの医師でも簡単にできる」という印象を持たせるマーケティングが一部で行われていることも、患者側の注意が必要な背景のひとつです。

② 糸の種類・太さのミスマッチ

前述の通り、糸リフトに使用される糸にはさまざまな種類・太さ・形状があります。患者の肌の厚み・たるみの程度・希望するリフト量を正確に評価した上で、最適な糸を選ばなければなりません。皮膚が薄い方に太い糸を使えば糸の透けが起こりやすくなり、逆にたるみが強い方に細い糸を使っても効果が得られません。

③ カウンセリング・イメージ共有の不足

術前のカウンセリングでのすり合わせが不十分な場合、患者が期待している仕上がりと実際の施術結果にギャップが生まれます。「どの程度引き上げたいのか」「顔のどの部分が気になるのか」「左右差はあるか」といった詳細な情報を、写真を使いながら医師と丁寧に共有することが大切です。

④ 適応外での施術(向かない人への施術)

糸リフトはすべてのたるみに効果的なわけではありません。重度のたるみ・皮下脂肪の多い方・皮膚が非常に薄い方などには、糸リフトよりも切開リフトやほかの治療法のほうが適切なことがあります。適応を正確に評価せずに施術を行うと、期待した効果が得られないばかりか、リスクが高まることもあります。

⑤ 術後のセルフケア・アフターケアの問題

糸リフト後は、糸が皮下組織になじむまでの期間(目安として1か月程度)は顔のマッサージ・強い圧迫・激しい運動・長風呂・飲酒などを控える必要があります。これらを守らなかった場合、糸がずれたり、炎症が長引いたりするリスクがあります。

原因の分類具体的な内容主な失敗パターン
医師の技術・経験不足糸を通す深さ・角度・張力の調整ミスひきつれ、凹凸、左右非対称
糸の種類・選択のミス肌の厚さ・たるみ量に合わない糸を使用糸の透け、効果不足、長引くひきつれ
カウンセリング不足イメージ共有が不十分イメージとの乖離、不自然な仕上がり
適応外への施術重度のたるみ・脂肪過多への施術効果なし、たるんで見える
術後ケアの問題マッサージ・圧迫・激しい運動など糸のずれ、腫れの長期化、感染

失敗かどうか判断するサイン

施術直後に違和感や腫れが出ることはある程度正常な反応です。しかし、以下のような状態が続く場合は、ダウンタイムの範囲を超えた失敗・トラブルの可能性が考えられます。

すぐに医師へ相談すべきサイン

⚠️ 以下の症状がある場合は早急にクリニックへ・発熱・強い熱感・膿の排出など感染が疑われる症状
・施術後1か月以上経っても痛みや強いひきつりが続く
・表情を作るのが困難なほど顔が動かしにくい
・施術部位から糸が飛び出している・皮膚を突き破っている
・腫れや内出血が左右で著しく異なり、2週間以上改善しない

様子を見てよいケース(正常なダウンタイム)

✅ 以下は多くの場合、時間とともに改善します・施術当日〜翌日の強い腫れ・左右差(麻酔の影響が大きい)
・施術後1〜2週間のひきつり感・つっぱり感
・施術後2週間以内の軽度の凹凸・ボコつき
・施術直後の糸に触れたような感触(糸がなじむまでの正常な感覚)
・施術後2週間程度の内出血(メイクで隠せる程度)

判断に迷った場合は「自己判断で放置しない」ことが最も重要です。気になる症状が出たら、まず施術を受けたクリニックに問い合わせて経過を診てもらいましょう。早期に対処することで、修正可能な範囲が広がります。

5. 失敗したときの対処法

万が一、糸リフトで思わしくない結果になった場合、どのように対処すればよいのでしょうか。症状に応じた主な対処法を解説します。

まず施術クリニックへ相談する

症状の内容・いつから始まったか・痛みや熱感の有無などを具体的に伝えた上で、診察を受けましょう。術後の経過観察は施術クリニックが最も詳細を把握しているため、まず施術を受けた場所への相談が基本です。

必要に応じて修正手術・対処療法を受ける

凹凸・ひきつれ・仕上がりへの不満がある場合は、糸の挿入しなおし(再施術)による修正が選択肢になります。感染症の場合は抗生物質の内服や点滴での治療が行われます。強いひきつれや糸の問題がある場合、切開による抜糸が必要なこともあります。

セカンドオピニオンを検討する

施術クリニックへの相談で解決しない場合や、対応に不満がある場合は、他のクリニックでのセカンドオピニオンを受けることも有効です。修正実績の豊富な医師に相談することで、より適切な修正方法の提案を受けられる可能性があります。

時間経過を待つ(一部の症状は自然改善する)

凹凸・軽度のひきつり・内出血などは、時間の経過とともに自然に落ち着くことが多いです。医師から「経過観察でよい」と判断された場合は、指示に従いながら安静に過ごしましょう。ただし、「大丈夫」という自己判断で感染などの症状を放置することは危険です。

短期間での繰り返し施術は避ける

糸リフトは修正が可能ですが、皮膚組織へのダメージを考えると、短期間で何度も再施術・修正を繰り返すことにはリスクが伴います。次の施術を検討する場合は、十分な回復期間を設けた上で医師と相談してください。

糸リフトで失敗しないための5つのポイント

糸リフトの失敗リスクを下げるために、施術前後を通じて意識したいポイントを5つにまとめます。

ポイント① 糸リフトの実績・症例数が豊富な医師を選ぶ

糸リフトは技術依存性が高い施術です。担当医師の糸リフトに関する経験・症例数を、公式サイトやカウンセリングで確認しましょう。症例写真を積極的に公開しているクリニックは、透明性が高く信頼できるサインのひとつです。また、所属学会・専門医資格・在籍期間なども参考になります。

ポイント② カウンセリングで細部まで丁寧に確認する

カウンセリングで医師が適応・リスク・アフターケアについて丁寧に説明してくれるかどうかは、クリニックの誠実さを測る重要なポイントです。「どの程度たるみが引き上がるのか」「糸を何本使うのか」「失敗した場合どう対応してもらえるか」などを確認しておきましょう。曖昧な説明や、強引なアップセル(糸の追加を勧める)があるクリニックには注意が必要です。

ポイント③ 保証制度・アフターケア体制を確認する

施術後に効果が出なかった場合・副作用が出た場合の対応方針を確認しておくことが大切です。保証制度が整備されているクリニックは、万が一のトラブル時にも対応してもらいやすい環境が整っていることが多いです。初診時に保証内容を書面で確認しておきましょう。

ポイント④ 糸の種類・本数・料金を事前に把握する

糸リフトの料金相場は1本あたり約1万〜4万円程度で、使用本数が多いほど費用が高くなります。過度に安すぎるクリニックは糸の品質や医師の経験に問題がある可能性があり、逆に高額なら安全というわけでもありません。使用する糸の種類・製造元・本数・想定される持続期間について事前に説明を受けた上で納得して施術を受けることが重要です。

ポイント⑤ 術後の生活指示をしっかり守る

施術後は、糸が皮下組織に安定してなじむまでの期間(通常1か月程度)、顔へのマッサージや強い圧迫、激しい運動、長時間の入浴・サウナ、飲酒などを避けることが求められます。これらの指示を守ることで、術後のトラブルリスクを大幅に減らすことができます。

✅ 施術前チェックリスト

糸リフトが向かない人の特徴

糸リフトがすべての方に適しているわけではありません。以下のような方は、糸リフトの効果が限定的だったり、リスクが高まったりする可能性があります。医師との相談の上で、より適した施術を検討することが大切です。

特に「糸リフトをやってみたけれど全く変わらなかった」「どんどん追加を勧められた」というケースは、最初の適応評価が不十分だった可能性があります。たるみが重度な場合や、脂肪が多い場合は、糸リフトとほかの施術(脂肪吸引・切開リフトなど)を組み合わせることを医師が提案することもあります。

ℹ️ 代替施術の例重度のたるみ → 切開リフト(フェイスリフト)
ダウンタイムを最小限にしたい・軽度のたるみ → HIFU(ハイフ)・ヒアルロン酸リフト
脂肪によるもたつき → 脂肪吸引との組み合わせ

信頼できるクリニックの見分け方

糸リフトの失敗リスクを大きく左右するのが、クリニック・医師選びです。以下のポイントを参考に、複数のクリニックを比較した上で施術を受けるかどうかを慎重に判断しましょう。

信頼できるクリニック・医師のポイント

注意すべきクリニック・医師のサイン

⚠️ 以下に当てはまるクリニックには注意・カウンセリングが短時間で、リスクの説明がほとんどない
・「糸を追加しましょう」という強引なアップセルが多い
・価格だけを強調し、医師のプロフィールや実績が不透明
・症例写真が少ない・または掲載されていない
・術後の保証・フォロー体制の説明がない
・医師が頻繁に変わる、担当医師が施術当日まで不明

カウンセリングは多くのクリニックで無料または低額で受けられます。一つのクリニックだけで決めず、複数のクリニックでカウンセリングを受け、医師との相性や説明の丁寧さを比較した上で施術先を選ぶことを強くおすすめします。

よくある質問

Q糸リフトの失敗は修正できますか?

A多くの場合、修正は可能です。仕上がりへの不満がある場合は糸の入れ直し(再施術)で改善できることがあります。ただし、切開リフトと比べて皮膚組織へのダメージは少ないとはいえ、何度も短期間で繰り返すことにはリスクが伴います。抜糸が必要な場合は切開を要することもあるため、担当医師に相談した上で修正方針を決めましょう。

Q施術後のひきつりはいつまで続きますか?

A施術直後のひきつりは麻酔の影響も含まれており、多くの場合は1週間〜2週間程度で落ち着いていきます。糸が皮下組織になじむまでには通常1か月程度かかりますが、1か月以上経っても強いひきつりや不自然な表情が続く場合は、施術クリニックに相談することをおすすめします。

Q糸リフトの失敗率はどのくらいですか?

A糸リフト全体の統一された失敗率のデータは公表されておらず、クリニックや医師の技量によって大きく異なります。軽度のひきつりや一時的な凹凸といったダウンタイムの症状を含めると一定数報告されていますが、重大なトラブルの発生は比較的まれです。リスクを最小化するには、経験豊富な医師が在籍するクリニックを選ぶことが最も重要です。

Q糸が顔から見えているのですが、これは失敗ですか?

A施術直後から1か月程度は糸を感じることや、薄く透けて見えることがある場合もありますが、それ以降も目立つ場合は、糸が皮膚の浅い部分に挿入された可能性や、肌の薄さに対して太い糸が使われた可能性が考えられます。早めに施術クリニックに相談し、状態を確認してもらいましょう。

Q糸リフトをやめた方がよいケースはありますか?

A重度のたるみ・皮下脂肪が多い方・皮膚が非常に薄い方は、糸リフトの効果が限定的になりやすく、リスクが高まる場合があります。また、金属アレルギーや特定の糸素材へのアレルギーがある方、ケロイド体質の方、全身疾患がある方は、施術前に必ず医師に相談してください。適応でないケースには、より効果的な代替施術を提案してもらうことが大切です。

まとめ

糸リフトは、切開を必要としない手軽なリフトアップ施術として多くの方に選ばれていますが、ひきつれ・凹凸・糸の透け・左右非対称・効果不足など、さまざまな失敗パターンが報告されています。失敗の多くは、医師の技術・経験不足、糸の選択ミス、カウンセリング不足、適応外での施術、術後のセルフケア問題によって起こります。

「失敗かもしれない」と感じたら自己判断で放置せず、早めに施術クリニックへ相談することが重要です。症状によっては修正手術・対処療法・時間経過での自然改善など、複数の選択肢があります。

失敗リスクを最小限にするためには、以下の5点を意識してクリニック・医師を選ぶことが最も有効です。

  1. 糸リフトの豊富な実績と症例を持つ医師を選ぶ
  2. カウンセリングで適応・リスク・アフターケアを丁寧に確認する
  3. 保証制度・術後フォロー体制を事前に把握する
  4. 複数のクリニックを比較検討する
  5. 術後の生活指示を守る

糸リフトは正しいクリニック・医師選びと適切なアフターケアによって、高い満足度が期待できる施術です。本記事を参考に、後悔のない選択をしていただければ幸いです。

この記事の監修者
アウラニクリニック院長 松澤 宗範
アウラニクリニック院長

松澤 宗範

美容皮膚科・美容外科・注入治療・再生医療を専門とし、患者様一人ひとりのお悩みや状態に合わせた治療提案を行っています。自然な仕上がりと本質的な美しさを大切にしながら、日々診療に従事しています。